不破聖衣来(ふわ せいら)選手は、日本の女子長距離界で注目を集める陸上選手です。
群馬県高崎市出身で、2021年に拓殖大学へ進学してから頭角を現し、小柄ながらダイナミックな走りで「不破ちゃん」の愛称でも親しまれてきました。
大学1年時は駅伝・トラックで“新星らしい快挙”を連発。
一方で、その後は度重なるケガにも見舞われながら復帰を目指し、現在は実業団チームで新たなスタートを切っています。
この記事では、不破選手のプロフィールと、
中学・高校時代 → 大学での大ブレイク → 試練と復帰 → 実業団での現在までをまとめて解説します。
不破聖衣来(ふわ せいら)プロフィール
- 名前(読み方):不破 聖衣来(ふわ せいら)
- 生年月日:2003年3月25日(現在22歳)
- 出身地:群馬県高崎市
- 身長:154cm
- 種目:長距離走(主な種目は5000m・10000m)・駅伝
- 所属:拓殖大学 国際学部 国際スポーツコース(在学中は拓殖大学女子陸上競技部)
- 2025年4月より 三井住友海上火災保険 女子陸上競技部
- 主な自己ベスト記録:
- 5000m – 15分20秒68(2021年)
- 10000m – 30分45秒21(2021年、日本女子歴代3位・U20日本新記録)
陸上を始めたきっかけと中学時代の全国制覇
不破聖衣来さんは幼い頃から体を動かすことが大好きで、
小学校2年生のときに学校の持久走大会に向けて、祖父やお姉さんと一緒に朝ランニングを始めたのが陸上競技との出会いでした。
お姉さんの 不破亜莉珠 さんも陸上選手で、
中学3年生の時には姉妹で初めて同じ駅伝チームのタスキを繋いだ思い出があるそうです(2017年の東日本女子駅伝)。
こうした家族の影響もあり、中学生になると本格的に長距離に取り組み始めます。
中学時代の主な実績(全国タイトル)
- 中学2年:ジュニアオリンピックB大会 1500m 優勝(初の全国タイトル)
- 中学3年:全日本中学選手権(全中)1500m 優勝
- 中学3年:ジュニアオリンピックA大会 3000m 優勝
- 中学3年:陸上クロスカントリー日本選手権(全国中学クロカン)3km 優勝
また、2017年の「炎の体育会TV」でモハメド・ファラー選手と対決したこともあり、
「中距離・長距離の天才美少女ランナー」として話題になった時期もありました。
高校時代|名門校での挑戦と苦難、最後に掴んだ栄冠
中学卒業後、不破聖衣来さんは
高崎健康福祉大学高崎高等学校(通称:健大高崎) の普通科アスリートコースに進学。
長距離の名門校で、高校1年目から全国レベルで活躍を続けます。
しかし高校2年生の最初に 左脚のシンスプリント(脛骨過労性骨膜炎) を発症。
長期間の治療が必要となり、高校2年のトラックシーズンは走れない時期が続きました。
さらに高校3年時(2020年度)は、コロナ禍の影響で主要大会が中止に。
思うように結果を残せない日々が続く中でも、地道に力を蓄えます。
高校ラストでの大きな成果
- 2020年12月:5000m記録会で 15分37秒44(その年の高校女子5000m日本人トップ)
- 2021年2月:U20日本陸上クロスカントリー選手権(6km)優勝
苦難の時期を経て、最後に「日本一」を掴んだことが、大学での快進撃にも繋がっていきます。
大学進学と「スーパールーキー」不破聖衣来の台頭
高校卒業後、不破さんは拓殖大学へ進学。
監督からの熱心な誘いもあり、2021年4月に拓殖大学国際学部国際スポーツコースへ入学しました。
入学後は“スーパールーキー”として期待通りの大活躍を見せます。
春先は一時貧血に悩む時期もありましたが、食事管理などで克服しました。
大学1年目の快進撃(トラック中心)
- 5月:関東インカレ 5000m 優勝
- 日本学生個人選手権 5000m 2位(15分34秒12)
- 6月末:U20日本選手権 5000m 優勝(15分26秒09)
- 7月:ホクレン千歳 5000m 自己ベスト更新(15分20秒68)
- 9月:日本インカレ 5000m 優勝
主要大会のタイトルを総なめにし、大学女子長距離界のエースへと躍り出ました。
駅伝で全国に轟いた名前|圧巻の区間新記録
不破選手の名前が一気に全国区になったのは、大学駅伝での衝撃的な走りでした。
2021 全日本大学女子駅伝(杜の都駅伝)での大ブレイク
大学1年生ながら、拓殖大学のエース区間とされる 5区(9.2km) に抜擢。
9位でタスキを受けてから次々と追い抜き、チーム順位を一気に3位へ押し上げました。
- 記録:28分00秒
- 区間記録をそれまでより 1分14秒更新 という衝撃
この激走で区間賞を獲得し、拓殖大学創部初の表彰台(3位)に貢献。
テレビ中継の反響も大きく、SNSでも一気に話題になりました。
東日本女子駅伝でも“アンカー勝負”で存在感
全日本大学女子駅伝の約2週間後、
東日本女子駅伝 に地元群馬県チームのアンカーとして出場し、区間賞級の走りで優勝に貢献した…という流れも語られています。
富士山女子駅伝でも区間賞
年末の 富士山女子駅伝 でも区間賞を獲得し、
秋〜冬にかけて出場した駅伝で区間賞を重ねる形となりました。
10000mの快記録と世界への期待
2021年12月11日、京都で開催された関西実業団ディスタンストライアルの女子10000mで、
大学1年生で初挑戦しながら 30分45秒21 をマークして1着。
- 日本女子歴代上位
- 20歳以下の日本新記録
- 日本女子学生新記録
この結果により「世界大会でも活躍できる逸材」と期待がさらに高まりました。
また、食生活や体づくりについて語られたインタビューや、
指導者による評価コメントなども紹介され、注目度は一気に上昇します。
度重なる試練と長期離脱…それでも諦めなかった復帰への道
華々しい大学1年を経て、大学2年目以降は故障に悩まされる時期が続きます。
春先以降ほとんどレースに出場できない状態となり、治療と調整中心の日々に。
それでも一度は“復帰V”
2022年9月の日本インカレ10000mで約半年ぶりに実戦復帰し、
32分55秒31で優勝。ブランクを感じさせない走りで大学日本一の座に返り咲きます。
ただ、その直後に再び負傷し、秋の大学駅伝は欠場となりました。
2024年春に復帰レース
2024年4月7日、国士館大学競技会の5000m混合で約1年5ヶ月ぶりに復帰し、
16分32秒95で女子トップとなる走りを見せた…というエピソードも語られています。
その後も少しずつ実戦感覚を取り戻し、大学ラストシーズンに意地を見せる展開へ続きます。
卒業後の現在と今後の展望|実業団で輝きを取り戻せるか
大学での競技生活を終えた不破聖衣来さんは、
2025年4月に三井住友海上女子陸上競技部に入部し、実業団選手として新たな一歩を踏み出しました。
駅伝デビュー戦(例:クイーンズ駅伝など)での“ごぼう抜き”エピソードも語られており、
完全復調とまではいかなくても、少しずつ調子を上げている印象です。
まとめ|不破聖衣来は“物語”を背負って走るランナー
不破聖衣来さんは、大学1年で日本中を驚かせる快走を見せた“超新星”。
同時に、故障や長期離脱という大きな壁に直面しながらも、復帰を目指して走り続けてきた選手でもあります。
学生時代に私たちへ届けてくれたような豪快な“爆走”と、
苦境から這い上がるドラマを、これから実業団の舞台でも見せてくれるはず。
「まずはケガなく走ってほしい」
「もう一度あの圧巻の走りが見たい」
そんな声が集まる存在だからこそ、今後のレースにも注目していきましょう。
